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恋姫の新キャラ考えたんだ、聞いて聞いて!

とゆーわけで長いこと雑談ばかりだったので久しぶりに創作的な何か。
といっても結局二次創作のオリキャラ作っただけですけど(汗

恋姫(原作ゲー)はやっぱ攻略対象が多いのがいいとこですよね。
まぁ僕的には風(程昱)で一本ゲーム作ってくれても一向に構わないんですが。
……嘘ですごめんなさい。作ってほしいんです、ハイ。
BaseSon様、お願いします。程昱ゲー作ってください。

地震と津波と原発が大変ですね。
こっちも東北なんでamazonとか使えなくて不便しております。
とはいうものの、こうしてブログなんぞ書いている段階で被災者の中ではずいぶん気楽な部類かと。

それはともかく。

今回いろいろと長いんで続きは↓からです。

僕の恋姫妄想に興味のある方はクリック(続きです)
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by DLMN | 2011-03-17 21:52 | ORIGINAL

無題

プロローグ
 木々が芽吹く頃合いだ。
 俺は一歩遅めのつぼみを膨らませる桜に目をやりながら、この春から母校となる学校への道を歩いている。
 取り急ぎ、高校でやりたいことも特にない。かといって、新生活への希望や、何かに出会うこと期待していないわけではない。誰だってそうだろうさ。人間という生き物は、新生活に期待を持たずにはいられない、頭の中では、何も起こらないであろうことを理解していても、だ。
 俺も、そんな新入生達の一人だった。何もないと分かっている日常を、それでも楽しみに待っている。
 おそらく、今日この日に入学式を迎える生徒の中に、これからの生活に何一つ期待していない、なんてやつはいないだろう。俺もそうだったさ。
 だが、分かっている時点で心のどこかで諦めていたんだろう。恐ろしい顔したエイリアンやらプレデターやら、SF小説にでも出てきそうな連中、妖精だの妖怪だのの神話か何かの登場キャラクターはこの世には存在しない。そう思っているからこそ、俺たちは変な気苦労をせず生活できていたんだろう。
 さて、多少勘の鋭い人ならお気づきかもしれないが、ここまでの文章は過去形である。それがなぜかといえば多くの方のご想像通り、それは俺が、この時予想していたものとはまったく違う学園生活を送ることになったからである。
 と言っても、無論この時の俺がそんなことを知るはずもない。
 だから俺は、希望と諦めを2:8位の割合で持ちつつ、眼鏡越しに校舎を見上げ、鞄を肩にかけて校門をくぐった。



 本日から俺が通うことになったのは、文系、全寮制の学校である。将来のことを考えて、という理由の他に、親の束縛を受けずにすむという理由で受験した。俺の中では親の話の方が45%くらいを占めていたりする。もともと、俺は自分の親があまり好きではなかった。無論、嫌っているとか、憎んでいるとかいうような感情ではなく、馬が合わないというようなそんな感じだ。けっして仲が悪いわけではなかったが、俺が小学校を卒業した頃から意見の食い違うことが増えてきていた。
 とまあそんな経緯で、俺は親元を離れてこの高校に入学した。妙な役割を割り当てられることもなく無難に入学式を終え、担任教師に案内されて、新たなクラスメイト達と共に自分の教室、1年2組の教室に踏み込んだ。
 担任教師は、いかにも熱血という雰囲気を漂わせる30代前半くらいの男性教師だった。その担任が全員に自己紹介をさせ、これからの生活と、校内規則についての話を聞いただけでこの日は下校となった。
 しかし、新一年生の中に、即座に寮の自分の部屋に戻ろうとするやつはいなかった。この学校は、文系であるにもかかわらず、何故か部活動に異様なほど力を入れている。勿論その多くは、文系たる高校にふさわしく、小説部、作詞部、校内文集制作部など、俗に言う文芸部をテーマごとに分割したようなものだったが、そういった部活の中にしっかりと、サッカー部やら野球部やらが混在していた。噂では、校長が元プロ野球選手だったとか。まぁ、嘘だろうけどな。ともかく、部活動が存在している以上、新入生のほとんどは部活動の見学に出向くため、寮に向かう生徒は皆無に等しかった。
 そして俺も。もっとも、俺が入るべき部活動は決まっていたので、わざわざ校内を練り歩いたりする必要はない。生徒手帳についていた校内の地図を頼りに、俺は小説部の部室へと向かった。
 小説部。
 他の部に比べて、毎年の入部者が圧倒的に少ない部だった。これは俺にはかなり好都合だった。俺は元々、あまり人付き合いが得意な方ではなく、だからこそ最低限の人付き合いで住むという理由もあって、俺は小説家の道を目指している。そのため、小説部という自分が求めている部活動に部員が少ないのは喜ぶべき事だった。
 今もやっぱりというべきか、俺の他に小説部の部室に向かう影は見当たらない。
「さて、と」
 なんとなく口に出して、ドアをノックする。コンコンと小気味よい音がする。
「どうぞ」
 返事があった。人がいたことにげんなりとしつつ、いや、これくらいわかっていたじゃないかと自分に言い聞かせて部室のドアを開いた。
 中には、女子生徒が一人だけ。部屋にある5台の、開いたままのノートパソコンの一台に向かってなにやら打ち込んでいる。人数が少ないのは嬉しかったが、これはこれで気まずい…。
「ああ、新入生の子ね。わかってて来たと思うけど、一応説明しておくわ。えーと、なんて言うんだっけ…ああ、『ここは小説部。名前からもわかるとおり、小説を書く部活動。年に何回か、部員全員がそれぞれ書いた小説を冊子にして配っている』だったかしら。あたしは2年の氷里由夢(ひょうり ゆむ)。この部の部長で唯一の部員よ」
 最後の部分で、彼女は自分の長い黒髪をふった。正面から見ると、どうやらかなり整った顔立ちのようだ。美しいとも言えるし、可愛いとも言えるなんとも綺麗な顔立ちだったが、いかんせん、表情がない。その女子生徒は静かな声で一気に話し終えると、すぐに手元の作業に戻った。どうやら小説を書いているようだ。
 しかし、部の説明をうけたはいいがどうしていいかわからない。座ってもいいのか?それとも、見学だし、このまま立っていた方がいいのか?
 ゴン!!
 俺の後頭部に、ドアの角がぶつかった。痛ぇ。
「わわっ、す、すいません」
 俺の頭にドアをぶつけた奴が俺に頭を下げる。誰だ、一体。
「あの、大丈夫でした?」
 痩せた男子生徒だった。厚い眼鏡をかけていて、今はぺこぺこ頭を下げている。
「えと、小説部の方ですか?」
 その男子生徒が俺に尋ねる。物言いからすると、同学年の新入生のようだ。
「え?あ、いや。俺は違う。今日見学に来た新入生だ」
「そ、そうですか。僕と一緒ですね」
 この年で「僕」という一人称を使っている奴がいようとは。一緒、ということは見学に来たのだろうが、今度は部長、氷里由夢は話し出さない。目を向けると、向こうも俺を見ていた。目が合うとなにやらこくりとうなずいた。えーと、それは俺に説明を任せた、ということなんでしょうか?
 仕方ない。俺が話し出そうとしたその時。
ゴガッ!
 狙ったんじゃないかと思えるタイミングでドアが開き、今度は、俺の頭にドアをぶつけた男子生徒が頭を打つ羽目になった。すごい音がしなかったか?うわ〜痛そ〜。
「あ、ごめん」
 今度は女子生徒だった。謝っているが表情は満面の笑みだ。
「い、いえいえ。お気になさらず」
 ぶつけられた方も笑顔で振り返る。努力は認めるが涙目だぞ。
「いや〜ごめんごめん。大丈夫だった?」
 入ってきた女子生徒は、髪を肩のあたりまでのばした、活発そうな感じの、少し幼い印象を受ける顔立ちで、氷里部長に負けず劣らず可愛い。
「えっと。あなたが部長さん?」
 氷里部長の方に目を向けて、そう言った。部長はこくりとうなずくと俺を指さして、「彼が説明するわ」とおっしゃった。え、ちょっと待ってください。俺はこの部の部員ではなくて、今日、たまたま最初に来て説明をうけただけですよ。
「じゃ、よろしく」
「あ、お願いします」
 二人も納得してないで。…とは言えないわけで。
「あー、えと、知ってのとおりここは小説部…だっけ?名前から…もわかるとおり…小説を書く部活動で(以下略)」
「ふーん。ま、大体知ってたけど。よろしく。あたしは3組の神白衣緒(かみしろ いお)」
「えと、僕は1組の須我関陸(すがせき りく)です。よろしくお願いします」
「ああ、よろしく。俺は2組の風富稔(かざふ みのる)だ」
 クラスがきれいにばらけたみたいだな。どうやら、この面々は入部決定のようだ。さて、自己紹介は済んだが本格的にすることがない。部長はノートパソコンのキーをカタカタとたたいてばかりで顔を上げないし、神白はたいして広くない部屋の中を飛び回ってわずかな備品とにらめっこ状態。須我関は神白の後ろを控えめについて歩き、彼女の言葉にオロオロしながらあいづちを打っている。その様子を、ただ立ちつくして見ていた俺は、それでも、勇気を出して部長に話しかけてみた。
「あの、このパソコンって、好きなの使っていいんですか?」
「別にいいけれど、ネットにはつないでないし何のソフトも入ってないから、出来ることといえば何か書くことだけよ」
 まあ、そうだろうなあ。別に俺だって、文芸部室のパソコンでゲームしにここまで来たんじゃない。ものが書ければ十分だ。
 俺は手近なパソコンの所に、部屋の隅にあったパイプ椅子を持ってきて腰掛けテキストを立ち上げた。後の二人も俺にならってパイプ椅子に腰を下ろして画面に白いテキストを表示させた。しばらくの間キーを打つ音が4人分、カタカタと聞こえるばかりで、部室の中は静かだった。が、
「だーーーーーーーーーー!」
 神白の大声で、沈黙は破られた。
「あの、神白さん?どうしました?」
 須我関が控えめに尋ねる。こいつ、こんな弱気で将来大丈夫なのか?フツーに心配だが。
「静かすぎるよぉ〜…せっかくみんな集まっているのに誰も何も言わないなんてつまんない!」
 そう言われてもな。須我関はといえば、神白をなだめようとして逆に突き飛ばされ、壁に背中を打ち付けてヒィヒィ言っている。
 俺が助けを求めて唯一の上級生に目を向けると、
「確かに静かだな…」
 などと呟いている。どうやら、この人は神白を止めようとは微塵も思っていないらしく、口元に人差し指を当てて斜め上に視線をやっている。
 俺は大きな溜め息をついた。疲れそうだ。だがまぁ、このメンバーなら上手くやれるだろう。そんな考えが頭を過ぎった。わずかな間、どうしてそんな考えが浮かんだのかについて思いを飛ばしていたが、須我関が苦戦する姿が目に入ったので、俺は立ち上がって手を貸した。楽しい学園生活になりそうだ。

 そう、とても楽しい、学園生活にーー。


あとがき
ハルヒに影響されて書いた文芸部超常現象ものですが、プロローグをそれっぽくしただけで、本編には一切超常関連の文はありません。神の信者
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by DLMN | 2008-05-17 16:59 | ORIGINAL

使神戦記

               序章

       これは、いったいいつの出来事だろうか。
    遠い未来の予言かもしれないし、遠い昔の伝説かもしれない…

           世界は戦いに満ちていた。
        もはや、力を持たぬ者は生きられない…
       そんな残酷な場所へと、世界は変わりつつあった。
人々は、生きる喜びを失い、思いやる心を失い、ただただ、自分が消えたくない、 
         死にたくないがためだけにに戦った。
     そしていつしか、人間達は不思議な力を見いだした。
         戦うために生まれてきたかのように、             
  生まれながらに特殊な力を持つ者が次々と現れ、競い合い、そして戦った。   
   彼らは戦い続け、いつかは心を失った戦闘兵器になり果てていった。
     彼らは、能力を持たぬ者達からは、「使神(しじん)」、            
   神の力を使う者とさえ唄われたが、すでにそれは過去のこととなり、              
      この世を生きるほとんどの人間は使神となっていた。
        
       これは、そんな時代に生きた、1人の使神と、                 
        能力を持たない1人の少女の伝説である。


第一章
この時代、時は過ぎ、全ての大陸は結ばれ、一つとなり、もはや海の向こうには何もなかった。町は荒廃し、建物の多くが崩れ去っていた。
そんな町の残骸の一角に俺はいた。
「消えちまえ!」
ヤツが怒ってる。説明は後だ。
「ヒャッハー!」
くだらない叫び声を上げながら突進してくる。
まったく。なんだってこんなヤツの相手をしなくちゃならないんだ。
「切り裂いてやるぜえッ」
ガキイイン…
金属のぶつかる音が響き渡る。
俺の胸に男の腕…いや、さっきまで腕だった物が当たっている。
ヤツの腕は今や巨大な刀と化し、俺の体を叩き付ける。
吹き飛ばされた俺は後ろにあった建物の残骸に放り込まれ、大きな煙が上がる。
ヤツは…仕留めたとでも思っているのか?満足そうな顔しやがって。
俺はヤツを脅かしてやろうと、ゆっくりと煙の中で立ち上がる。
「な…」
ヤツはその表情のまま制止する。
俺はその隙を逃さず、ヤツの背後に回り、文字通り「鉄拳」となった拳を打ち付けた。
「はぅがっ…!」
ドサッ…
判読不能な声を上げて、ヤツは倒れた。
「これで許してやる。生きているだけ運がいいと思え」
ふう…。さて、説明が遅れたな。俺はグッグ・G・ダッチマン。ご想像通り使神だ。ちなみに俺の能力は、体の硬度を自在に変化させることだ。
使神として生まれて、物心ついた時から毎日毎日戦い続けてきた。初めの頃は、俺も楽しんでいた。それは否定しない。
でも今は…何も楽しめない。楽しいというのは、一体どういう物なんだ?
最近の俺はそんなことばかりを考えながら、ただただ意味のない空っぽの戦いを繰り返していた。
そんな時だった。俺があいつに出会ったのはー

戦いを終えた俺の前に、1人の少女が現れた。
巫女のような服装に真っ黒な長髪、整った目鼻立ちの…十代半ばくらいか?
戦いの様子を見ていたのか、俺に近づきたい気持ちと恐怖を戦わせているような、不思議な表情で立ちすくんでいた。
俺からその少女を見ても、また新たな使神さんのお出ましか。位にしか見えなかったが、その少女からしてみれば、俺は黒いマントに身を包んだ不気味なおっさんか何かだったりしたのかもしれない。


私の名前は倉比奈阿美(くらひなあみ)。姉の見舞いに行くところです。
崩れた道を歩いていると、もの音がした。
そちらを振り向いた瞬間、わずかに形の残っていた建物跡が突然ものすごい音と共に崩れ、こちらにも崩れた建物の欠片が飛んできました。
私は間一髪逃れましたが、一瞬、その煙の中に人影を見たように思いました。
私は恐れを感じながらも、興味をそそられ、その煙に向かって走っていきました…

そして私は現在に至るわけです。
ホント、馬鹿なことをしました。
私の前には、黒いマントと、そのフードに身を包んだ不気味な男が立って、私を睨んでいます。
私はその場に固まってしまって動けません。
男は私の巫女のような服装を見て、何を思ったのかやれやれと首を振り、
「ずいぶんとカワイイ使神がいたものだな…」
と、皮肉めいたつぶやきをこぼす。
使神?私が?
そんなことを思っていたのは数秒のはずだったのに。いつの間にか私の目の前にフードの男が立っていた。
そんな、どうやって?ついさっきまで男との距離は数メートルはあったのに。
「え…あ…」
動けないでいる私の上から、低い声がする。
「どうした。なぜそっちからかかってこない?それとも、勝てる気がしないのか?」
当然だ。能力を持たない私では、どうやったって使神に勝てやしない。
しかし、どうやら向こうは私を使神と勘違いしているようだった。
しかし、ちょうどその時、おびえた表情のまま固まっている私を見て、男はさすがに何かおかしいと思ったらしく、少し眉をつり上げて、
「まさかお前、能力(ちから)を持っていないのか?」
力無くうなずく私を見て、男は急に表情を和らげ、さっきとは一変した優しい表情で私の前にかがみ込む。
「いやあ、悪かったねお嬢ちゃん。なにぶん戦い癖がついていたもので。いやホント、驚かしてすまなかった。」
「ふぇ?」
突然優しくなった男に驚き、気の抜けた声を出してしまった。
だが、男の顔を見上げると私はまた恐怖を感じた。
男の顔には幾本もの傷跡が残り、さらにその傷の一本が男の左目と重なり、男の左目を二度と開かぬようにしていた。
「ひっ!…」
「ああ、悪い。この顔は、あまり見せたくはないのだが…すぐ失礼するよ」
男がどこか悲しそうに立ち上がる。その直後。
「失礼できるかな?」
そんな声と一緒に、私たちに向かって何かが飛んできて、目の前をかすめ、爆発した。
声も出なかった私は、間一髪、誰かに抱えられて爆発から飛び出した…


ちっ。
能力を持ってないこいつがいるってのに…
こんな時に限って出てきやがる。
この時は、爆撃そのものは避けたものの、爆発による煙に巻かれて、相手の姿が見えやしない。
「くそっ!」
ゴト…
すぐそばに何かが落ちたような音がする。
「…?」
何が落ちたのかと思っていると、突然、目の前が真っ赤に燃え上がった。
何が落ちてきたのかはわからないが、これが、さっきの声の主による攻撃だろうとの予測は簡単にできた。
ひとまずは、その場から飛び退き、何とか助かったようだ。俺たちが死んだと思ったのか、向こうは攻撃を一時中断している。
とりあえず俺は少女をつれて逃げだそうと…あれ?
「あいつは!?」
周囲を見渡しても、煙のせいで周囲の様子はほとんどわからない。
その時、背後で声がした。
「ふぁっ!」
「声を出さないでください。おとなしくしていれば、何もしませんよ。ククッ」
爆発の中にいても寒気を感じるような冷たい、男の声。
「そこかっ」
俺は自分の背後に向けて「鉄拳」を放ったが、どうやら遅かったらしい。
煙の流れからして上に上ったのだろう。
俺も煙から飛び出して上に向かう。
今思えば、なぜあの時俺はあんなに必死になって初対面の少女を助けようとしたのだろうか?
ただ、あの時の俺の頭には、あいつを救うことしかなかったのは今でもハッキリと覚えている。
まあ、そのおかげで俺は今こうしているわけだが…
おそらく2人は、俺が今登っている垂直な崖の上にいるだろう。
うかつだった。
その予想はあながち間違っていなかったが、俺が不用心だった。
煙の中から飛び出し、垂直な崖を登って飛び出した俺に、ヤツは爆弾を投げつけてきやがった。
それからの動きは、なんだか、すごくゆっくりだった気がする。まあ、あくまで気がしただけだが。
俺は爆弾と交差するようにヤツの方へ飛び込んだ。
ズドオオオン!
俺の「鉄拳」がヤツにヒットするのとほぼ同時に、大きな音が響いた。
今までとは比べものにならない巨大な爆発音。
その中で意識を失いかけていた俺は、それでもしっかりと少女を抱きかかえ、落下しつつ、激しい痛みを左肩に感じた…


「う…」
俺は目を開けた。
天井?
外にいたはずじゃ…
あたりの様子を把握しようと、首を傾けた俺は唖然とした。
あの時の感覚もまた、ハッキリと覚えているね。
なんたって、左目の次は左腕を失ったわけだからね。
俺が硬直したとしても文句をいえるヤツはいないはずだ。いたら出てこい、同じ経験をさせてやるから。
「な…に…?」
ちょうどその時、扉の開く音がした。
反射的に振り向くと、例によって、俺が必死になって助けた少女がそこにいた。
「あっ…」
小さなコップに水を入れて立ちつくしている。
いや、そこで固まられても俺もリアクションに困るんだが。
ともあれ俺は、小さな声を漏らした少女を見て、とりあえず無事なようで安心していた。
「お嬢ちゃんが俺をここに運んでくれたのかい?」
「…うん」
少しおびえ気味でうなずいた少女は、持っていた水を俺の枕元に置いて、
「けがの痛みは?」
と、さっきよりはずっと落ち着いた声で俺に尋ねる。
「ああ、どうやら、痛みは無いようだ。ありがとう」
「そんな。私の方こそ助けていただいて」
ぺこりとお辞儀をする。
「さて、それじゃあ、失礼させてもらうよ」
俺が立ち上がると、少女が、
「あ、まだだめ。傷口がふさがってないから…」
「そう言ってくれるのは嬉しいがね。俺は使神なんだよ。いつまでもここにいたら迷惑をかけちまう」
「でも…」
反論しかけた少女を手で制して、俺は例の黒マントをはおって歩き出す。
「待って!」
その声に立ち止まって振り返る。そこには、大粒の涙をこぼす少女の姿があった。
「だったら、一緒に行く!」
は?
俺は自分の耳を疑ったね。
何だってまた、こんな事に首をつっこもうなんて考えたのか。
「お姉ちゃんが…死んじゃったの…」
「!」
「だから…お願い…私を、1人に…しな…いで」
そう、俺はあの時どうかしてたな。今の俺なら、きっぱり断っただろうが、俺はあいつを見捨てられなかった。
「…俺と来るってのがどういう事かわかってんのか?」
「………(コクン)」
そして俺は、もう一度出口に向き直って言ってやった。
「ついてきな」
と。

あとがき
小学校の5年か6年くらいの時に学校に提出しようと書いたものです。全く面白くない。夏休みの課題だったっけなぁ…。神の信者
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by DLMN | 2008-05-17 16:55 | ORIGINAL

無題:オープニング

プロローグ
「あなたはー」
 その声は、深く、優しい。
「あなたはー」
 俺は、静かなその声を聞いていた。
「この町はー」
 夕日の中で、少女は振り向いた。
「この風景はー」
 少女の髪が風にはらんだ。
「この丘はー」
 そして少女はー
「好きですか?」
 微笑んだ。

 それが、俺と桜木夢の出会いだった。


 だりぃ。
 かったりぃ。
 退屈だ。
 俺は、毎日その言葉を頭の中で復唱していた。
 今日もいつも通り学校をサボって、俺は丘を登っていた。そろそろ日が暮れる。サボリ魔の俺にも毎日通う場所がある。それがこの丘だ。俺はここからの景色が好きだ。
 俺はいつも、夕方になるとこの丘に来る。今日も俺はいつも通り林を抜け、夕日に照らされた丘にやって来ていた。また一人で、あの景色を眺めよう。
 と、思っていた矢先、俺はその少女に気付いて固まった。
「え?」
ここに、俺以外の人がいるところなんて初めて見た。
少女は、背を向けたまま、俺に向かって話し出した。
「あなたは、この町は」
少女は振り返って、俺に顔を向けた。
「この風景は、この丘は、好きですか?」
そして少女は、微笑んだ。


あとがき?
何の脈絡もない、ただストーリーの出だしの一つとして書いたものです。神の信者
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by DLMN | 2008-05-17 16:46 | ORIGINAL

無題

プロローグ
 他人とは、関わりたくない。
 だから僕はいつも通り、この廃ビルに来ている。
 ここは、一人になれる場所で、独りになってしまう場所でもある。
 僕は、いつも一人で、独りだ。
 今日も一人だ。そう思っていた。
 しかし今日は、いつも僕の座っている場所は満席だった。
 たった一つしかない椅子には、先客がいた。
「えっ?」
 その少女が振り向いた。
「や、やあ」
 見慣れない客に驚きながら、僕は挨拶をした。
「えと、君も…一人かい?それとも、独りかい?」
 一分にも満たないその出会いが、長い長い、僕と少女の物語の

 始まりだった。



 声をかけた次の瞬間、後悔した。なぜならば、僕の奇妙な問いをそのまま奇妙だと受け取ったのだろう、あからさまな「なんだこいつ?」的視線が僕に襲いかかってきたからだ。仕方のない反応だとは思うけど…。
「あの…以前お会いしたことが?」
 その少女が奇妙な表情になった。困惑の色が強いのはわかるけど、その他に、何か…。痛みをこらえるような…思い出したくない記憶があるような、そんな、不思議な表情だった。
「い、いや、無いよ。どうして?」
「いえ…なんとなく…です」
「そ、そっか」
 向こうからも奇妙な問いで返された。お会いしたことと言われても、こんな娘見たこと無い。自分で言うのも何だが、どこかで会っているなら、よほど昔でない限り忘れない。僕はこれでも、人の顔と名前を覚えるのは得意だ。
「じゃ、じゃあ」
「…え、あの…お邪魔でしたら、私、どきますけど…」
「いいよ。君が先に座ってたんだ、今日は君が座ればいい。僕も、どうしてもってわけじゃないし」
「でも…」
「いいって。じゃ」
 僕は少し強引に話を付けて背を向けた。

 次の日、僕は半ば無意識に、例の廃ビルにやって来ていた。昨日の娘、またいるかなぁ…。今日もいたりすると、もうここにはこれないかな…。ここの他に、一人に、なれる場所、か。うーむ…ここを見つけるのも大変だったからな…でも、もう一カ所くらいならなんとか…。
「あれ?あなたは…昨日の…」
 今日もいた。昨日と同じだ。夕日の中に少女が一人。漆黒の長髪を揺らして振り返る。容姿も声も大人びているが、話し方だけは妙にたどたどしく、幼い印象をを受ける。その時、頭に強烈な痛みが走った。
「うぐぅっ!」
思わず膝をついて頭を抱えてしまった。何…だ…?痛み以外何も感じない。視界は霞み、膝をついているのに感覚が伝わってこない。さっきの少女の声が聞こえた気がした。そして、思考が停止した頭に、一つの感覚と共に、文字が浮かんだ。「時雨綾子」と。
「時雨…綾子…?」
「え?」
いつの間にか元通りになっていた視界に、少女の顔が映る。
「どうして…私の名前を?」
その問いは、「どうして名前を知っているのか」ではなく、「あなたはなぜ私が分かるのか」という問いに近い気がした。
「名前…君の、名前?」
少女は黙ったままだったが、小さくうなずきを返したのははっきり見て取れた。


あとがき?
はい終わり。中途半端に終了です。
こんな不思議系作品を書いていける自信が全くなくて続きを書いていません。神の信者
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by DLMN | 2008-05-17 16:44 | ORIGINAL

俺の中の天使と悪魔(仮)

第一話
ジリリリリリリリリリリ!!!
 …んお!?
ジリリリリリリリリリリ!!!
 …8時?…
ジリリリリリリリリリリ!!!
 何か忘れて…
ジリリリリリリリリリリ!!!
 …あ…
ジリリリリリリリリリリ!!!!!!
「遅刻だぁ!!!!!!!!!!!!!」
 俺は5秒で制服に着替えて部屋を飛び出し、自分の住むマンションのドアを叩き付けるように閉め鍵をかける作業を3秒で行い、自分の部屋にある3階から1階までの下り階段を10秒で駆け下り数mの全力疾走の後、赤信号の交差点でようやく停止した。
「ハァッ、ハァッ、ハァッ…」
信号が青に変わる。と同時に、俺は再び全力で走った。途中思いっきり転んだ。変な石に眉間のあたりを思いっきりぶつけた。メッチャ痛かった。それでも俺は走り続け…
 ものの見事に遅刻を果たした。
「滝本ぉぉぉぉぉ!!」
「すいません、すいません、もう他に言うことがないのですいません!」
担任の江崎(通称:瘦せザル)にメッチャ怒られた。
「どーしたの?竜之介が遅刻なんて珍しいね」
「……………」
「?」
「……………」
「こらぁ!竜之介ぇ!無視すんなぁ!!!」
「どぅわぁ!…なんだ、綾か」
「なんだ、じゃない。せっかく心配して声かけてやったのに無視するな」
 俺の隣ではショートカットの、それなりに整った顔立ちの少女(裏ではかなりモテているらしい)が腕を組み仏頂面でこっちを見ている。もっと簡単に言えば、同級生で幼馴染みの遠藤綾が俺を睨んでいる、という状況だ。
「まったく…。あ、そう言えば、竜之介は部活決めた?」
「ああ…まぁ」
俺たちはここ、水無月高校の新一年生で、必ず部活に入らなくてはならない。
「で、どこ?」
「何でそんなことお前に教えなきゃなんねぇんだよ」
「いや、あたしはまだ決まってないから参考にと思って」
「俺は…文芸部だけど…」
「あんた、文芸なんて興味あったんだ…」
失礼な。これでも俺はれっきとしたオタクだ。小説ぐらい読むぞ。
「微妙に褒めらんないわね…」
そこで予鈴がなり、綾も他の生徒と同じように自分の席に戻っていった。ふう。疲れた。


 そして、そんな無気力のまま一日を過ごし、放課後という待ちわびた時間がやってきた。全校生徒のほぼ3分の2はこの時間を待っていたことだろう、などと考えながら学校を出る。帰り道で、今日は積みゲーをプレイして暇を潰そうかと考えていたその時だった。
《そんなことに時間を使うのか?そんな暇があったら彼女でもつくれ》
男の声だが、頭の中に聞こえた。耳では聞いていない。なんだ!?誰だ!?
《誰だ、だって?俺は『天座子(あまざね)』だ。”ザネ”と呼んでくれ》
あまざね?名前じゃない。お前は…何だ?
《俺?俺はお前の中に住む心の黒だ。といっても、別に悪い心じゃねえから心配すんな》
そう言われても…。自分の中に突然もう一人自分がいると言われて、わーいわーいと喜ぶほど俺はガキじゃなく、むしろ怖い。
〈ザネ〜。何をしているのですか〜竜之介が困っているではありませんか〜〉
増えた。増える方が困るんですが。今度は女の声だ。ってか、俺の頭の中ってどうなってんだ!さっきが黒だったことと言葉遣いから、なんとなく分かる気がしたが頭の中で「お前は誰だ?」と思い浮かべてみると、返事があった。仕組みが分かってきた。
〈申し遅れました〜。私はあなたの心の白の面、『星園(ほしぞの)』といいます〜。”ソノ”とお呼びください〜〉
やっぱり白い方か。さすがにここで「ふーん」で収まりはしない。名前が分かっても姿形は見えず、見えず触れらないものをそう簡単に信じられるほど俺の頭は物わかり良くはできていない。
【何なんだお前達は!なんで突然俺の中に現れるんだ!】
《何でって言われても…。なぁソノ》
〈そうですねえ…。私たちにも分かりません。今朝方突然心の奥から引っ張り出されてしまって…〉
引っ張るって?誰が?ていうかあなた方質量あるんですか?
〈ええありますよ。お見せしましょうか〉
【た、頼む】
〈やっ!〉
《ほいっ!》
二人(?)のかけ声とほぼ同時に、俺の両脇でポン!という音がして、俺の両脇に二人の人間(見た目は)が立っていた。
「初めまして」
初めて耳を通して声を聞いた。…カワイイ。おそらくは彼女がソノだろう。白いワンピースを着ていて、その長髪も真っ白。幼さを残した顔がとても可愛らしい。
「なぁ、竜之介。もう見たろ?戻っていいだろ?」
そう言っているのは、上下真っ黒なスーツ(まあ普通か)に身を包み、黒い長髪を下ろした目鼻立ちの整った美青年(…?)だった。こっちがザネか。
「ああ、俺がザネだ」
え、今俺、口に出してないのに何で分かるんだ?
「んなもんあたりめーだろ。俺たちはお前の心であって思考なんだぜ。お前の考えぐらい読める。それに、こうして外にいても」
そこでザネは口を閉じたが、声は聞こえていた。頭の中に。
《お前の頭ん中に話しかけられる》
「そういうことです〜」
間延び口調で同意するソノ。
「えっと…」
「断る」
まだ何も言ってないのに…。
「言っただろ、お前の思考は読めると。俺たちをずっとこのまま外に出しておこうなんて考えるんじゃねえ」
「私は別に構いませんけどね〜」
「ソノ!!」
ザネが大声を上げる。え、何?そんなにマズイことした?
「いーじゃないですか〜。この姿の方がお話ししやすいですし〜」
「あのなぁ…。だからって…」
「私はこっちの方がいいですね〜。よろしいでしょうか?竜之介様ぁ〜」
「さ、様!?」
「はい〜。私はあなたの一部でありますが、一部であるが故に本体であるあなたよりも格下なのです〜」
「そ、そうなんだ」
「俺はお前に様なんて付けねえぞ」
だろうな。俺だからよく解るよ。つーか、俺だって善人じゃねぇからなぁ。出会ったばかりの奴に様付けなんて出来ねえな。
「偉そうなことを言うな」
何も言ってねぇよ。不愉快なら人の頭を覗くな。
「まぁまぁ〜。竜之介様、落ち着いてください。ザネも」
ソノの『ザネも』の部分に妙に迫力があったのは気のせいだろう。直後、ザネの顔が青くなったのも、一気に気迫を失って小さくなったのも全部気のせいだろう。よく解らんが黒い方は白い方より格下なのか?
「ふん」
「それではよろしくお願いしますね〜、竜之介様〜」
「あ、ああ、よろしく。ソノ、ザネ」
「ケッ」
「…ザネ?」
「よろしくお願いします」
ソノの一言で、ザネの態度が一気に変わった。やっぱあれか、正義は必ず勝つってやつか。いやぁーまさか本当にあるとはね。
「よろしく」


 今思うと、不思議でならない。なぜ俺は、あんなにもあっさり二人の存在を認めてしまったのだろう。きっと見間違いだ。俺が疲れてでもいるのか?…なぜそう思わないんだ俺よ。そうか、きっと疲れていたんだ。そうに違いない。そうだ。そうに決まっている。しつこいようだがそうじゃなきゃ困る。自分の部屋にこもって一人そんなことを考えていた俺の、たった今出した結論は、あっさりとくじかれた。
「竜之介様〜」
という声と、緊張感のない足音と共に。
「竜之介様〜、お食事の用意が出来ました…どうしました〜?」
ベッドの上でどんよりしていた俺を見たのだから当然といえば当然の反応だろう。勿論、目の前に実物がある状態で俺は現実逃避など出来るはずもなく、
「食事?」
と、間抜けな声で、間抜けな顔で、間抜けな以下略で聞き返すというむなしい抵抗が俺の精一杯で、
「えぇ〜。夕食の準備ですぅ〜」
「は、はあ」
ここ、俺の家だよな?家と言っても立地条件も悪く家賃の安いわりに、見栄えだけが異常なほどしっかりした、住民全員が一人暮らしというアパートの一室だが。うう、自分で言ってて悲しくなってきた。ま、まあとにかく、俺の家であるはずのこの場所で大金持ちの邸宅のようなやりとりが行われているのはなぜだろう。しかも、なぜか食卓にはソノ、ザネ、俺、そしてもう一人、俺より年下らしい少女が陣取っている。コトの始まりは30分ほど前、俺達が家に着いたときから始まっていた…たぶん。


30分前ー
「ふう…」
俺は、部屋に行って休もうと考えていた。ザネとソノも、俺の思考が読めるはずなのに何も言ってこないってコトは特に文句はないんだよな?
「ああ。別にない」
「竜之介様がお望みでしたら」
「そうか。サンキュー」
「…残念ですが、その前にこちらへ来て、私の話を聞いていただかなければなりません」
「へ?」
「さぁ、こちらへ」
「いや、君は…誰?」
俺の目の前に立っていたのは俺の胸あたりまでしかない、小柄な少女だった。服装は真っ黒で、シンプルな…あー、ドレス…か?真っ黒なのに冷たい雰囲気を感じさせない柔らかそうな長い髪には大きなリボンが一つ。瞳は…吸い込まれそう、とはありきたりな表現だがピッタリだと思う。ソノに負けず劣らずカワイイ。いや、俺の趣味で言えばこっちの方が好ゲホッ、ゲホッ。
「ふん、変態め」
ザネが何か言った気もするが放っておこう。
 そして、強引にリビングに連れて行かれた。少女の口から出てきた言葉は、不思議だらけで、俺にはとうてい理解できないであろうものだった。
「あなたにはまず、私について知っておいてもらわなくてはなりません」
「知る?」
「はい」
知るって何をだろう。勿論気になるが、それと同じくらい気になるのは、当たり前のような顔でソノとザネが両脇に控えていることだ。なんで?とは思ったものの、二人は真面目な顔をしているし、目の前の少女がこれから話し出す雰囲気の中で、堂々とそんな質問が出来るほど、俺の根性は座ってない。
「私は、この世界の住民ではありません」
「は?」
「この世界『アラーズメリザ』とは違うもう一つの世界、『パラセリザード』から来ました」
「アラー…?パラセ…?…何?」
「今朝方、何か変わったことはありませんでしたか?」
無視された。そして、何かさっきより口調がとげとげしい気が…。もしかして…怒った?えーと、それはそうと、変わったコトねぇ。今日は、朝寝坊して、飛び起きて、着替えて、家のドアに施錠して、階段駆け下りて、全力疾走して、信号に引っかかって、また走って、思いっきり転んで、変な石に頭ぶつけて、メッチャ痛くて…
「それです!」
目の前の少女が突然立ち上がって大声を出した。び、びっくりしたぁ〜。
「その石のことなんですが…」
石?石って俺が頭をぶつけた石のことか?
「その石のことです。それが、私がこちらの世界に来ることになった理由であり、あなたの中の二つの心がこうして現れた理由でもあります」
俺が頭打ったのがそんなに重要なのか。まぁ、俺自身にしてみればこぶでも出来たようなのでそれなりに重要ではあるが、他人(異世界人の方が正しいのか?)にとってそれほど重要であるとは思えないんだが。
「いえ、とても重要なことです」
そ、そうですか。妙に迫力がある。後ろの二人〜、座ってないでなんとかしてくれよ。心の中で二人から返事があった。
〈私たちには〜、どうすることも出来ません〜〉
《俺たちを頼ってばかりいないで、自分でなんとかしろ》
いや、頼ったの初めてですよね?。てか、一応俺の一部なのに薄情だな。あ、俺だから白状なのか。そうかそうか。うう…。
「そろそろこちらの話に戻ってきていただけますか?」
「え、あ、はい」
会話中であることを一瞬忘れた。大丈夫か?俺の脳細胞よ。早々に老化してくれるなよ。
「その石は、我々の世界パラセリザードに昔から残る神話に登場し、我々の世界をまもる象徴として保管されていたのですが…」
そんな物を信じているのか。現代日本とは比べられないな、うん。と、感心していると、
「まぁ、今時神話の方を信じている人はもうほとんどいないんですが…」
そっかー。信じてないんだー。
「しかしあの石はパラセリザードでは役に立ちませんが、アラーズメリザでは、様々な未知の力を発揮してしまうのです」
ナ〜ルホド。この少女の言うトンデモすぎる話を信用すると、あの石に頭をぶつけたせいで、俺の背後で正座している二人が俺の前に現れたのか。そうかそうか。
「ええ。簡単に言えばそんなところです」
…簡単ですか。そんなに単純かなぁ。
「様々な、ってことは、他にもあるんですか?」
「…わかりません。しかし、その可能性は十分あると思います」
とすると、あの石は早めに回収した方がいいのでは?
「ええ。その通りです。私はその為にこちらの世界にやってきたのです」
「ああ、ナルホド。で、どうして俺の所に?」
「他にも何人かあなたと同じような現象に出くわした人がいたのですが、それぞれに一人ずつ、我々パラセリザードの人間(えっ?そうなの?)が配置されました。ですから私がここにいるのはただの偶然です」
偶然、ね…。俺はどうも、そうとは思えないんだがなぁ。
「…あ、そういえばお前、名前は?」
「あ、まだ名乗っていませんでしたっけ。『ツガサワミツナ』と言います」
「ツガサワミツナ、オッケー、分かった。で、ミツナはこれからどうするんだ?」
「あなたの周りで起きる出来事を監視し、虎豹石(こひょうせき)ーあの石の名前ですーを探し、持ち帰ろうと思います」
まぁ、話から想像は出来たけど。ん?まてよ…。
「住むところとかどうすんだ?まさか野宿じゃねえだろ?」
「しばらくここに泊めていただけると嬉しいのですが…」
…………はい?今何とおっしゃいました?
「ですから、虎豹石を見つけるまでここに置いていただけないかと」
空耳ではないらしい。えーと…
【助けてくれよ〜】
《いいんじゃないか?俺は構わないぜ》
〈問題はありませんね〜〉
【そんな適当でいいの?】
《自分に質問するな》
「ええ、じゃあ、はい…。いいですよ」
「ありがとうございます。竜之介さん」
「あ、ああ。よろしく、ミツナ」
「はい!」
あ、笑った…。初めて見たけど、いい笑顔だな…。
「…何を見ているのですか?」
「え、いや、その、まぁ、な、何も見てないですよ、はは…」
《サル芝居》
【っせーよ】
〈まぁまぁお二人とも〉

そして30分が経過し、俺は夕食に呼ばれ、4人(?)で食卓を囲んでいるというわけだ。ソノとミツナがいるのは、雰囲気として悪くはない。2人とも楽しそうに料理について話してるし。問題は俺の右隣のザネだ(左がソノで向かいがミツナ)。何か、さっきからすごい形相でこっち睨んでるんすけど…。
【何だよ】
《別に…何でもねーよ》
明らかに「何でもない目つき」ではなかったが、今日一日のザネを見ていると、聞いても答えてはくれなそうなので放っておこう…ですませようとしたのが甘かったようだ。
《何でもねーって言ってんだろ?気にすんな。もう忘れろ》
【いちいち怒りたくなるなら俺の頭を覗くな。何度言えば分かる?】
《俺の悪口を考えないように覗いてんだよ》
そういうコトするから悪口言われるんじゃないのか?
《うるせー…》
覗くなっっ!!

あとがき
一話と書いてありますが、一話しか書いていない作品です。題名も内容と噛み合っていない気がする作品です。自分で読み返してもおかしいところが多々あります。神の信者
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by DLMN | 2008-05-17 16:41 | ORIGINAL